今日はエアラインの話ではなく、いろんな飛行機のお話。
グライダーって、何でしょう??
飲み会で話してもタコみたいなものを掴むもの!?と認識されてたり、全然違うものを連想されます。
でもちゃんとした航空機。特徴的な形をしているけど、エンジンが付いていないだけで操縦は他の飛行機と同じです。
グライダーって何?何がすごいの?
グライダーについてのよくある誤解
1.グライダーって、パラシュートみたいなのを背負って飛ぶやつでしょ?
⇒ん~、それはパラグライダーです♪
2.グライダーって、カイトみたいな・・・タコみたいなやつを背負って飛ぶやつでしょ?
⇒ん~、それはハングライダーです・・・
3.グライダーって音楽あったよね?
⇒ありましたね!でもそれは・・・(略)
とまぁ、10人中1人か2人知っていれば御の字な感じ。
一般的に、無印のグライダーは飛行機の形をしていて、翼が長いのが特徴です。
そして、エンジンがない。
じゃあどうやって飛ぶかというと空を滑空します。そして上昇気流があれば上昇気流に乗ってどんどん高度を上げていく。
そしてまた上昇気流を探して滑空します。
なぜそんなことが可能かというと、軽い機体重量、抵抗の少ない翼です。
グライダーは翼を長くすることで、翼の端で生じる「誘導抵抗(翼端抵抗)」の影響をできるだけ少なくします。
どゆことかというと▼
画力がなくて申し訳ないです。。。
説明の仕方は色々あるとは思いますが、航空機は翼の上下の圧力差で飛行してます。
上面が圧力が低いため、吸い込まれるイメージでしょうか。
圧力が低いから上向きの力が働きます。これが揚力です。
でも、翼の端では圧力の低いところが、翼を持ち上げるのではなく圧力の高い空気を上面に持ってきます。
翼を持ち上げる力を発生するよりも、圧力の高い空気を持ってきたほうがエネルギーが少ないからです。
そうすると、巻き上げが発生している部分は揚力を発生せず、空気抵抗を生むだけの無駄な翼。
この無駄な部分を無くせば、飛行機はもっと効率良く飛ぶはずです。
その考えのもと、生み出された航空機がグライダーになります。
翼をなが~くすれば翼端の割合は減る⇒誘導抵抗が少なくなる⇒揚力を効率よく発生させられる
ということで、この長い翼になっています。
じゃあどれくらいの性能があるのか?
高性能機では、1mの高さから紙飛行機みたいに飛ばすと、地上に到達するまでに60m程度飛べます。
つまり、高度1kmだと、半径60kmの場所まで飛ぶことができるのです。
現実的にはありえませんが、普段乗っている航空機は高度10km、その高度までグライダーを持っていけば、
東京から大阪くらいなら燃料ゼロで飛行することができます。
(グライダーの記録では風の流れを利用することで1万5000m程度まで上昇した記録があります)
誘導抵抗については下記のサイトがもっと詳しく記載してました。。。
また、機体が軽いため、途中の上昇気流を捕まえることもできます。
ちなみに女性の世界最長記録は1128m。飛べる人は羽田から九州程度の距離を飛べてしまう。
そんな性能をもつグライダー。
「滑空場」と名づけられた全国の場外着陸場(グライダー用の滑走路のようなものです)では、
いろんなグライダークラブが体験搭乗をしています。
お金は掛かるかもしれませんが、鳥とともに飛べ、上空で自由に飛行し、眺めも格別。
是非一度飛んでみてはいかがでしょうか。
あ。。。初めてだと上昇気流で酔う人もいるので酔い止めは忘れずに♪
安全性ですが、基本的にエンジンがないので、エンジントラブルでは堕ちません。
電装トラブルも関係ないです。
もし不安でしたら、半数以上のグライダークラブがパラシュートを着用して飛行しますので
パラシュートを用意しているグライダークラブを訪ねましょう♪緊急時は脱出です!
以上、ざっくりしたグライダーの紹介でした。
エンジン付きで航続距離1000km以上、巡航速度200km程度のグライダーもありますが、
それはまた別の機会に♪